7月30日の「ためしてガッテン」は、”美肌の大敵!あなたの治らないニキビの正体”という特集でした。
タイトルを見る限り、難治性のニキビというか、ニキビの中にはなかなか治りにくい、しつこいタイプのものがある、という風に想像できそうですが、実は、ニキビに似ていてもニキビではない別の病気(症状)である場合=「偽にきび」があるという内容でした。
それらの中には、間違った対処法でどんどん広がるもの、重症になると命に関わるものもありましたので、なかなかニキビが治らないで治療法をあれこれ試している人は注意が必要です。
今回番組で取り上げた「偽ニキビ」は、次の3つのタイプでした。
①手入れをすると、大増殖してしまうタイプ=実は「イボ」
②背中に大発生(胸元にも)するタイプ=実は「マラセチア菌による炎症」
③死ぬかもしれない危険なタイプ=実は「めんちょう」
①'「扁平ゆうぜい(イボ)」
一見ニキビのようですが、なかなか治らず顔全体に広がったりする厄介なヤツです。
「扁平ゆうぜい」といい、イボの一種だそうです。
原因は、「HPV(ヒト・パピューマウィルス)」というウィルスによる感染症です。
顔にできた極く小さな傷から感染し、感染した細胞群が膨らんでニキビのようになるそうです。
特徴は、色は肌に近い色で、形は偏平や線状など不規則な形状です(ニキビは色は赤や白で、形は丸い)。痛くも痒くもないそうです。
20代以降に多いらしく、洗顔や保湿で対処しようと顔の手入れを念入りにすると、ウィルスを顔中に塗りたくることになり(感染)、顔中に広がり悪化してしまいます。
この場合は、デキモノに絶対に触らないことです。タオルを家族と共有しない、手洗いをよく行う、なども大事です。
治療は、液体窒素で細胞を凍らせる方法があるそうで、期間も長くかかるとか。厄介なイボですね。
②'「マラセチア毛包炎」
ニキビはアクネ菌の出す刺激物が炎症を起こしたものですが、この場合は、全く違う「マラセチア」という細菌が起こす炎症です。従って、ニキビ治療薬は効果がありませんので、いくら薬を塗ってもなおらず、アクネ菌が減った分、ライバルがいなくなって返って大増殖することもあります。
特徴は、一気に10~20個と大量にできること(ニキビは数個程度)、背中や胸元にできること(ニキビは顔に多い)。
治療法は、抗真菌薬を使います。治りにくいので数ヶ月かかるかもしれないと認識する必要があります。医師でもニキビとの区別ができない人がいるらしいです。
③'「めんちょう」
顔の中心部分(真ん中の縦の線の周り)にできるデキモノです。
その正体は、「黄色ブドウ球菌」です。食中毒を起こす、あの細菌です。
顔の中心部分は皮下に血管が多くあり、「黄色ブドウ球菌」が血管から進入して脳に達すると脳炎など起こし危険だというわけです。
触って痛みがあれば、「めんちょう」を疑いましょう。初期なら、市販の化膿薬で対処していいそうですが、腫れてきたら早めに医療機関を受診するのが安全だそうです。
体力が落ちて来た時になりやすいので、身体を休養させることも大事です。
以上、ニキビと似ているけど、それとは違う「偽ニキビ」の見分け方と対処法でした。