”隠れ糖尿病の実態”という特集が、3月27日の日テレ「ミヤネ屋」でありました。
糖尿病は、その予備軍も含めると2,200万人、国民の5人に1人が糖尿病だということです。
その95%以上は「2型糖尿病」で、いわゆる悪い生活習慣などによるもので、原因は肥満、運動不足、睡眠不足、ストレス、遺伝、などと言われています。
実際のところ、血糖値が高くなった時には、過食などでインスリンの無駄使いが長かったために、すい臓の働きが半減してしまっている状態にあるそうで、さらに何らかの症状が出る頃には糖尿病は相当進んでいるとか。
糖尿病の初期症状は、喉が渇きやすい、食べてもすぐに腹が減る、などです。
最近話題の『糖質制限食』療法ですが、毎日の食事ベースでみると、炭水化物だけが血糖値を上げる食材だといえるので、取り組みやすい点で評価がいいようです。
例えば、ご飯1杯(150g)とステーキ200gを比較すると、ご飯の方が食後血糖値が上がりやすいということです。他に卵、チーズ、バターなども血糖値が上がりにくい食材です。
しかし、長期的には、タンパク質や脂肪も取りすぎれば血糖値を上げるので、いくら食べてもよいというわけではありません。
『糖質制限食』は、糖尿病学会では、長期に実施した場合の身体への影響が未知数であること、科学的な根拠が不明(エビデンスがない)なことから、推奨していません。
腎不全、急性膵炎、肝硬変、血糖値を下げる薬を服用している人、1型糖尿病、子供、妊婦などは『糖質制限食』はNGです。
さて、特集のタイトルにある「隠れ糖尿病」とは、
”空腹時の血糖値は正常だが、食後の血糖値が正常値より高い場合”のことです。
初期の糖尿病にこのパターンは多いらしく、通常の空腹時の血糖値を測る検査では見落とす可能性があります。そのため、知らないうちに隠れ糖尿病が進行し、突然に心筋梗塞や脳卒中で死に至る危険もあるそうです。
太っていない標準体型の人も6割いるというから、誰でも可能性があります。
女性の場合は、ストレス解消でケーキや甘いものを食べ過ぎると「隠れ糖尿病」の危険があり、50~60代に増えています。進行すると、肝硬変などにもなります。
ですから、食後の血糖値も計る必要があるわけです。
尚、健康診断などで、血中の「HbA1c」(糖化ヘモグロビン)も調べている人は、長期の血糖値が分かるので、隠れ糖尿病を見落とすことはありません。
番組では、最新の糖尿病治療として、新薬を紹介しました。
『特効型溶解インスリン アナログ製剤 トレシーバ』という薬で、1日1回の投与で24時間以上効果が持続し、血糖値をコントロールできるものだそうです。
現在治療中の人は、医師に聞いてみるとよいでしょう。
最後に予防法として、運動量では筋トレもよいそうです。筋肉の量が増えるとインスリンの効き方が良くなるからで、ウォーキングなどができない場合は、室内で筋トレも効果があるとか。