NHK「ためしてガッテン」(6月4日)は、”ヤバイ!頭痛に肩こり、極悪疲れ目が改善DX”というタイトルで、肩こり、頭痛、体のだるさの真犯人である「疲れ目」の原因を探る特集でした。
まず、ズバリ、酷い疲れ目を引き起こす真犯人ですが、それは、
『隠れ斜視』というものだそうです。
これを抱えている人は、潜在的に何と、6,000万人もいるそうで、
目が疲れると、
・ピントが合わない
・目薬が効かない
・頭痛、肩こり
・寝ても治らない
・目を開けているだけで辛い
などの症状がある人が当てはまる可能性があるようです。
この、『隠れ斜視』とは何なのか?
それは、本当は片方の眼球が真っ直ぐ前を向いておらず、わずかに左右方向どちらかにズレているのですが、目を開けている時は本人は無意識で、脳の働きにより真っ直ぐ前に補正している状態のことです。
そのため、目を閉じている時、夜寝ている時などは、眼球は本来のズレた状態になっています。
本人は気づいていないことが多いのですが、脳は絶えず補正しているので、やがては疲れてきて、疲労に耐え切れなくなると、「疲れ目」という症状となって現れ、肩こり・頭痛、だるさ、物が2重に見えたりするようになるとのことです。
この『隠れ斜視』の中でも、目が疲れると物が2重に見え、片目を塞いだりして片目で見るとハッキリ見えて楽になるタイプを「間欠性斜視」というそうです。このタイプの人は約280万人いるとか。
実はほとんどの人は多少なりとも斜視があるそうですが、その大きさにより、目の疲れ方が違ってきます。
目薬を差しても、目の周りのマッサージや首肩の体操などしても、目の疲れ・頭痛・肩こり
など治らない人は、この『隠れ斜視』を疑ってみた方がいいかもしれません。
家庭で簡単にチェックする方法として、
・5メートル先に新聞紙(1面分)を横にして持ってもらう。
・両目を開けたまま、片目ずつ交互に5秒間隠して新聞紙を見つめる。
この方法で、新聞紙が50センチ以上(丁度新聞紙の長さ分)左右にズレて見えたら、『隠れ斜視』だということです。
【治療法】
『隠れ斜視』の治療法としては、①メガネ、②手術、の2つがあります。
①プリズムメガネ
斜視用メガネのことで、目に入る映像を少しずらすことで、目の補正の負担を減らして
くれます。これで目の疲労が劇的に少なくなる人もいます。
費用は、通常のメガネの5,000円増し程度で、眼科で検査して処方箋を作ってもらい、
メガネ店で購入することになります。
②手術
目を左右に動かす筋肉の位置を数ミリずらす手術です。こんな手術をするとは驚きですが、
これで疲れ目は劇的に改善するらしいです。
意外にも眼科の中では安全な手術の方だということで、日帰り手術も可能で、費用は保険が
効いて3~5万円ほどです。
ちなみに、『隠れ斜視』について眼科医に相談したい方は、「日本弱視斜視学会」の
ホームページで専門医を探すことができるということでした。