「めまいが自宅でカンタン解決!新発想の劇的改善ワザ」という特集が、『ためしてガッテン』(9月4日)でありました。
めまいは中高年以上の女性に非常に多い症状ですが、めまい治療で病院を訪れる人の53.8%の人は、自宅で自分で治せるのがわかったそうです。
これまで「ためしてガッテン」でも、”めまい”は度々取り上げられ、割と最近でも”めまいを治すリハビリ”的なものも特集していました。
しかし、今回はそれよりもずっと簡単な改善法を紹介することになりました。
今回取り上げる自宅で治せるめまいとは、「良性発作性頭位めまい症」という良性のもので、脳の異常やメニエール病、突発性難聴などのめまいではありません。安静にしていれば、およそ1分以内に治まるめまいです。それ以上長く続く場合は、病院でキチンと診察することが必要です。
では、自宅で自分で治せるめまいとは、どんなものなのか?
番組では2つのケースを紹介しました。
①68歳女性
去年初めて立ち上がった時にめまいを経験した。脳に異常はなかったが、原因は不明。
1ヶ月後には車から降りる時にめまいとなり、やがて毎日起こるようになった。朝起きる時に起こるという特徴がある。”自宅で治る方法”を実行したら、1日で治ってしまった。
②30代女性
朝起きると、めまいが起こる
ある簡単な方法で、一週間で治った。
この2人のめまいの女性は、どちらも簡単な方法で治ってしまいました。
①の女性は、朝起きる前に、寝返りを打ちながら10秒数える方法
②の女性は、枕にタオルを巻いて、高くする方法
何故こんな簡単な方法でめまいが治ったのかというと、めまいは、耳の奥にある「三半規管」というところで起こります。これは、三つの輪とカタツムリの丸い殻が繋がったような器官です。その中心部あたりに「耳石」という平衡感覚を司る小さな石があり、その傾きで体の傾きを感知しています。
ところが、この耳石の一部が老化などで剥がれることがあります。その剥がれた小さな耳石が3つの輪の中に流れて行きます。この輪は中にリンパ液が流れていて、その流れでも体の傾きを察知しています(センサーがある)。耳石がここに入ると、それが動いてリンパ液の流れを乱し、体が傾いているような錯覚を起こし、めまいとなるのです。
そこで、①のように寝返りを一定間隔で行うと、この剥がれた耳石もそれにつれて動き、徐々に細かくなって、リンパ液中のセンサーに感知されなくなります。それでめまいがなくなるのです。耳石は、硬いものではなく、粉の塊のようなもので、輪の中を動くと細かく砕け、体が停止していると、今度は一箇所に集まり塊のようになる性質があるそうです。
ですから、寝相のよい人は朝起きる時、耳石が塊になっているので、めまいを起こしやすいことになるわけです。
②の女性の場合は、枕を高くすることで、耳の奥にも傾きができ、そもそも剥がれた耳石が輪の方に入っていかなくなるので、めまいも起こらないという単純な理由でした。剥がれた耳石は、そのままならやがて吸収されて
なくなってしまいます。
「良性発作性頭位めまい症」の人は、いずれかの方法を試してみてはどうでしょうか?
尚、①の正式な方法は、
・まず寝床で、仰向けで10秒数える
・頭を右に倒して(右を向いて)10秒数える
・仰向けに戻して10秒
・左に倒して10秒
これを1セットにして、朝晩で10セット行うのだそうです。この方法は確か、女子プロ
サッカーの澤穂希選手も行ったやり方だと思います。
うまく行けば、たった1日で治ることもありますよ。