2021/10/13のNHK「ためしてガッテン」は、” かむ力(チカラ)の新常識スペシャル ”という内容でした。

番組内容を簡単にまとめると、

「かむチカラ(咀嚼力)が弱っていると、とかく脂質の多い柔らかい食物を食べがちになり、それが動脈硬化を招き、やがては心筋梗塞など心臓病や、脳卒中といった病気を引き起こす。だから普段から噛みごたえのある物を少し食事に取りれましょう」

という結論でした。


番組冒頭で取り上げられた食べ物は、「グミ」。

あの硬めのフルーツゼリーのようなお菓子です。元々はドイツで、子供の噛むチカラ(咀嚼力)を鍛えるために作られたという話です。

この話題をとっかかりとして、多世代のかむチカラを調べるところから、本題に入っていきます。


番組で集めた20代~70代の男女20人位の噛むチカラを測定器で調べると、年代・男女の別に関係なく、バラバラで個人差のある結果が出ました。

つまり、高齢だから、女性だから、噛む力が弱いということはなく、体格のいい(太った)若い男性が最もかむチカラが弱いという結果になりました。


その原因は、普段の食生活に理由があるかもしれないと、このグループの中で噛むチカラが平均より弱い人をピックアップして、1週間の食事を調べると、皆、柔らかい食べ物ばかりを食べていることが判明しました。

特に野菜を食べている人は少なかったですね。野菜は繊維質が多いので、噛みごたえのある食物といえます。


そして、現代の食品で柔らかいものといえば、脂質を多く含むものが多いので、自然と高脂質の食事となり、血管中にも脂質が増え、長い間には動脈硬化を引き起こし、その異変が脳で起これば「脳卒中」、心臓で起これば「心筋梗塞」(その手前の狭心症もありえますね)という重大な病気につながるというわけです。


ですから、食感の固いものも普段の食事に取り入れることが必要になってきます。


日常の食事で食べられる固めの食材の例としては、たくあん、さきいか、セロリ、人参、油揚げ(繊維質で意外の噛みごたえがある)、キャベツの心、などがあります。他にもたくさんありますが。


番組では、先程の平均よりもかむチカラの弱かった人たちに、食事中に一つ固めの食材を取りれてもらう実験を1ヶ月続けたところ、2倍~数倍と、全員の噛むチカラが大幅にアップする結果となりました。

このことから、意識してちょっとの工夫をすれば、噛むチカラは簡単にアップすることが分かりますね。


ところで、何故、かむチカラが弱いのかというと、中高年から高齢者は、やはり歯周病など歯や歯茎の病気や不調、若い世代は、子供の頃からの柔らかい食べ物ばから食べる習慣が原因だろうということでした。


若い人の場合は、やっぱりハンバーガーやピザなどよく食べますし、スイーツ系も柔らかいですからね。それに野菜を食べないとなると、確かに歯ごたえのある食物はほとんど食べていないと言えるかもしれません。

ハンバーガーチェーンでいうと、マックは柔らかいですね。その点、モスは野菜を多く使っていますから、まだいいですね。さらに、ケンタッキーは鶏肉で、牛肉より噛みごたえがあるから、これもいい方でしょう。

特にマックファンでなければ、こういう観点からハンバーガーを選ぶのもアリかもですね。



この噛むチカラは、結局顎まわりの筋肉の問題ですから、固めのものを食べるのを止めてしまうと、アップした咀嚼力は元に戻ってしまいます。


ですから、普段の食事で常に固めの食材を食べる習慣をつけることが大事になってきます。