TBSテレビ「駆け込みドクター!」(11月17日)は、”頭痛の悩みを解決SP”という特集でした。
日本人の4人に1人、約3千万人が悩むといわれる頭痛。その頭痛は4つのタイプに分けられます。その頭痛のタイプを知り、上手に付き合っていくための知識を提供してくれたのが、今回の番組でした。
まず、日常的な頭痛を3つのタイプに分類すると、
1、じわじわ型(緊張型頭痛)
2、ズキズキ型(片頭痛)
3、激痛型(群発頭痛)
となります。以下、それぞれの原因と対処法が紹介されました。
1、緊張型頭痛の原因と対処法
[主な原因]
肩や首のこりが主な原因です。
几帳面な性格などストレスを溜めやすい人がなりやすく、首・肩の筋肉が緊張&収縮し血管や神経を圧迫して血流が悪化、筋肉に老廃物が溜まりやすくなり、痛みとなります。
[対処法]
リラックスして凝りを取ること。マッサージや入浴で首・肩を温める。
◆頭痛体操
番組出演の医師が、緊張型頭痛に効果的な体操を教えてくれました。
①肩の力を抜いて、肩をゆっくり上げ下げ(3回)
②首を横に倒す(左右に3回)
③首を回す(左右3回)
簡単ですが、これでも凝りが改善されることが多いそうです。
但し、この頭痛体操は緊張型頭痛の場合だけにすること。他の型の頭痛だと悪化する場合があります。
2、片頭痛の原因と対処法
[原因]
頭の中の血管が何らかの刺激で拡張して炎症を起こすため。それが神経に影響し、頭痛が起こる。
症状としては、頭の片側、または両側がズキズキと脈打つように痛む。人により感じ方が違い、「突き刺すような」「締めつけるような」という人もいる。
吐き気や嘔吐を伴うこともある。
痛みの特徴として、緊張型頭痛より痛みが強く、仕事が出来ないくらいに痛むのは片頭痛の可能性が大。
頭痛のキッカケは沢山ある。
・低気圧(台風も)の接近、・温度差(寒い外から室内へ、など)、・人ごみ
・寝すぎ、・ストレス、・過度の飲酒、・まぶしい光、・騒音、など。
他に、チョコレート・赤ワインは成分のポリフェノールが、チーズはチラミンという成分が血管を拡張させるので、片頭痛を起こすキッカケになります。
◆生活習慣
この頭痛では、「朝食抜き」の生活は危険です。
朝ごはんが食べられないのは、人間の身体にとっては餓死の危険を本能的に察知することになり、ストレスとなって脳の血管が拡張してしまうからです。
片頭痛がある人は、規則正しい食生活を心がけることが大事。
また、「ウィークエンド頭痛」といって、休日にリラックスすると血管が緩んで(拡張)して、頭痛になる人もいます。スポーツをするなど、適度な緊張が有効なことも。
[対処法]
・風呂に入り温まると、血管か拡張し、よけいに悪くなります。頭痛が起きたら、風呂に入らず、シャワー程度で済ますこと。
・頭は保冷剤をタオルで巻いて当てるなど、冷やすと収まる場合もあり。
・緊張型と片頭痛を両方持っていて、どちらかが起こる頭痛もありますが、その時は片頭痛として対処すること。片頭痛の方が痛みが強いので、対処を誤った時のリスクが大きいからです。
★危険な頭痛=「薬物乱用頭痛」
市販の鎮痛剤など飲みすぎると、脳が痛みに敏感になって、かえって頭痛がひどくなってしまいます。また薬は効きにくくなり、より強い薬が必要になるという悪循環に陥ってしまいます。薬の飲みすぎによる慢性化した頭痛です。
このタイプの頭痛に対しては、予防薬があるのでそれを服用し、脳の過敏性を取ります。
すると、元の片頭痛のスタイルに戻っていくので、痛い時だけ特効薬を飲むと薬が効くようになるそうです。
3、群発頭痛の原因と対処法
20~40代の男性に多く、発症は1万人に1人程度と少ない。
目の奥に激痛が起こり、自殺したいと言う人もいるほど強烈な痛みが特徴。
激しい頭痛が数日続いたら、すぐに病院へ。たぶん市販の鎮痛剤では対処できません。
ペインクリニックで、神経ブロック(麻酔薬の注射)をする治療あるようです。
[原因]
血管の拡張が原因か?
[対処法]
専門医に相談する
4、命に関わる危険な頭痛
最後に、生命にかかわる非常に危険な頭痛があるので、注意。
いつもと違う強い頭痛を感じたら、即病院へ(または救急車)。
・脳卒中 ----- 頭痛と同時にめまいやしびれが出た時は注意
・くも膜下出血 ---- 後頭部に強烈な痛みの時は注意