明日は冬至。寒さが一段と増してくる季節になりました。
寒さによる血圧上昇や、戸外と屋内の温度差による自律神経の負担からくる失調などで心臓に負担がかかり、動悸や息切れを起こす人が多くなります。
こういう自律神経失調症の場面で、動悸・息切れに効くと『救心』の広告が新聞紙面に出ていました。
私の母(80代)も普段、高血圧気味で、特に冬の寒い日は血圧が高めになると、軽い動悸がしてくるので分かるそうです。
医者から高血圧の薬は出ていますが、動悸については特に薬はないので、本人は我慢しているようです。
母はやや神経が細いところがあるので、多少は自律神経失調症も隠れているかもしれず、そうすると母にも『救心』は効果があるのではないかと、広告を見てふと思いました。
そこで、ネットの悩み相談サイトなどで検索してみると、『救心』は意外にも多くの人が服用しているのに、ちょっと驚きました。
ほぼ漢方成分だけで作られている漢方薬のような薬なので、安心感があるせいかもしれません。
メーカーの救心製薬の話だと、「動悸・息切れ」ではどんな場合でも、飲んで余計に悪くなることはないそうです。
そのため、常備薬として何年も飲み続けている高齢の人も多くいますし、30代40代の若い世代でも使っている人がいました。
ただ、動悸は心臓という重要な臓器の症状のため、『救心』を服用するのをためらう人もいるようで、悩み相談サイトにはいろいろな疑問が寄せられていました。
・心臓の症状について、医者から異常はないと言われた場合に効果あるか?
・精神的な動悸に効果あるか?
・安定剤や自律神経失調症の薬との飲み合わせ
・常用しても平気か(副作用など)
などです。
どんな薬にも副作用はあるので、これらの疑問には薬剤師に相談するべきですが、自律神経失調症の原因の一つが精神不安や緊張にあるとはいっても、日常生活の緊張する場面で起こる動悸(心臓がドキドキする)には、効きません。
『救心』は、心臓と体調と両面からコンディションを整える漢方の薬であって、気持ちを落ち着かせる精神安定剤ではないからです。
この点、若い人などは勘違いをしている人も多いようでした。
私はこれまで、てっきり頓服的な強い薬だと思っていましたが、保健薬的な使われ方もしている薬だと初めて知りました。
動悸がして、医師に「気のせい」とか言われている人は、一度薬局の薬剤師に相談してみてはどうでしょう?